kurenaisakiの忘備録

日々の事をまったりと。観劇の感想や介護のお話

徘徊

認知症で問題になる行動のひとつ、徘徊。

今でこそあまり歩けなくなり、なくなりましたが初期の頃は本当に大変でした。

夕方ディサービスから帰宅してTVを見せながら軽いおやつを出しその間に夕飯の支度をしてましたが、食べ終わると、さぁ帰るぞ!と気合いが入ってしまい、毎度帰るの帰らないのと、どこへ帰るのか?と聞くと家へ帰る、ここが家だと言ってもここじゃないと、もうご飯だよと言っても家で食べるだの、あー言えばこー言うみたいな、そんな時だけはまともな受け答えで手を焼きました。

ちょっと目を離した隙に家を出てしまう事もしょっちゅうで、食事の支度を放り出し追いかけての繰り返しでした。連れ戻そうとすると怒るのでとりあえず家の周りを歩かせ玄関にたどり着くよう誘導し、おかえりなさいと言って家に帰すなんて事もやってました。真冬にコートもなしに出て行ったり、我が家の玄関は段差が多いので転ばないかと、でも手を貸すと嫌がるので本当に手を焼きました。

鍵やチェーンだけでは開けてしまうので手の届かない高い場所に秘密の鍵をつけて貰ったりとあの手この手で対応しましたが、そういう時に限って歩くのが早かったりで見失って焦った事もありました。

家の中でも夜中に徘徊して物音で目が覚めて見に行ったらトイレにこもってたり、お風呂を探し回っていたりと夜中も部屋を真っ暗に出来ず常に部屋が見える状況にしておかないと躓いたで寝たきりも困りますが足腰が元気なのも大変だと痛感しました。

父は他人事だし、会話が成り立つから言えば分かるだろう、なんでわからないんだとその繰り返しで、母が認知症になって5年以上経ちますがまだ理解出来てないようです。言えばわかるなら苦労しないんですが。今となっては母も歩くのが大変になってきて徘徊はなくなりましたが、歩けないわけではないのでいつ何をやらかすか気は抜けません。